諸木 逸郎

個人概要

住所:曽於郡大崎町横瀬

活動内容

○活動の経緯
 1963年に東京の大学に進学し、東京都世田谷区にある「岩崎学生寮」の入寮試験を受けた際、岩崎與八郎理事長に言われた「君は鹿児島のために頑張れ」という言葉を胸に刻んできた。
 また、大学4年時に、派米農業実習生として1年間米国で農業を学び、大学卒業後は鹿児島県の農業高校教師となり若者を育て、鹿児島発展のために尽くしてきた。
 農業高校・農業大学校の教師として36年、郷里の大崎町教育委員会教育長を2期8年務め、退職後も岩崎與八郎氏との約束を果たすために鹿児島県内の農業人材の育成活動を続けている。

○主な活動内容
1.桑茶生産普及活動
 退職後、県下での桑生産者が少数であった2005年、大崎町で荒れ地(80a)に桑を栽培し、桑茶生産を起業した。
 2012年に7農家で「かごしま桑振興会」を設立し、以降、会長として、ドルフィンポートで商品の販売、子供たちの桑絵画展、講演等を開催するなど、桑振興に尽力してきた。その甲斐あって新規の桑農家も育ち、2023年現在も会長として桑茶振興に努めている。
 なお、現在息子も、農福連携(障害者等が農業分野で活躍することを通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組)で桑の栽培・加工、商品を全国展開している。

2.「シャポーン鹿児島鶏」普及活動
 派米農業実習時、鶏雄びなの去勢ついて学び、農業高校在職の2002年には、国内で初めて去勢鶏の生産販売に成功した。
 退職後、従兄弟の息子と「シャポーン鹿児島鶏」農場を立ち上げ、2019年には雌びなの卵巣割拠にも成功し、世界で初めて雌雄びなの去勢による鶏の長期飼育を実現している。
 その偉業は、畜産専門誌や農業関係紙に「世界初、雌の去勢にも成功」と戦後の日本畜産の革命として紹介され、JALファーストクラスの食材にも採用された。1㎏あたり2,900円と高価な鶏肉であるが、生産が需要に追い付かないほど人気であり、今後も日本の世界に誇る鶏肉として期待されているため、普及活動を続けていくことにしている。

3.「鹿児島県農業教育新興会」での活動
 2016年9月に、鹿児島県の将来を担う若者の農業教育推進のため、「県立農業高校退職校長会」が主となり「鹿児島県農業教育新興会」を設立した。会員は農業高校の退職・現職者、国会・県議会・市町村議会議員、JA関係者など400名以上である。
 同新興会の会長代行として活動しており、国や県、JA等へ農業教育推進を働きかけている。
 また、ソバ打ちや原木キノコの駒打ちなどの実体験学習を実施するほか、農水省並びに県教育庁及び農政部の支援で農業教育推進の広報パンフレットを作成し、県下の全小・中学校を可能な限り訪問し、配布している。

4.南方神社を核にした新興
 2022年、「神社再建委員会」を立ち上げ、氏子(同じ地域で、その地の氏神を信仰する人たち)270戸の氏子代表会長、再建会長として、老朽化した神社の新築を目指す活動を行ってきた。農村地帯での寄付集めは厳しかったが、目標を超える600万円以上の寄付を集め、2023年10月に完成した。
 現在、神社を中心に地域社会の活性化に努めている。

○今後の抱負や活動など
新築南方神社を中心とした地域活性化事業、世界初の雌雄ひな去勢鶏産業の育成など今後も発展させるほか、小学生の頃からの牛耕の経験を活かし、牛耕・馬耕の伝統農耕文化を伝承していきたい。
また、4年がかりで執筆中の自分史「ふるさと再興」本の発行を目指している。
今後も、利他の心で活動を続けていきたいと考えている。

桑栽培

新築再建の南方神社

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