和田 新藏

個人概要

住所:霧島市牧園町

活動内容

○活動の経緯
 昭和33年から大阪で区画整理事業に従事し、昭和59年に妻と子ども2人が自然豊かな古里・霧島市牧園町麓地区に移住して以降は、平成19年に帰郷するまでの23年間、月1回、定期的に大阪から帰省する生活を送った。
 昭和59年当時、麓地区では、県道拡幅工事に伴い、墓地・神社の移動、商店街・住居の移転等の問題に直面していた。地元住民から相談を受けたので、大阪で培った区画整理事業の経験を活かしてこの難題を解決しようと、昭和59年4月に「牧園町麓地区街づくり促進会」を立ち上げた。同会では代表発起人及び事務局長として、県・市との交渉や地元住民との協議を重ね、約15年かけて計画どおり移転等を完了させた。
 以降、この経験を活かし、街づくりのリーダーとして、様々な活動を続けている。

○主な活動内容
 ・親水公園の整備
「牧園町麓地区街づくり促進会」設立当時から、麓地区では、河川に近寄ることが禁止されていたため、子どもたちが、自然とのふれあいを通した遊びや生活体験を行う場が不足している現状にあった。
 これをなんとかしたいという想いから、昔はどこにでもあった「ふるさとの川」の復元を目指し、親水公園づくりのための活動を続けている。
 県や市へ要望を行い、地元住民説明会の開催に結び付けるとともに、更に機運を高めるため、平成23年には「石坂川・みんなの水辺社交場協議会」を設立。同年より、昭和の日と海の日の年に2回、同会会員や地元住民を含めた30~40名ほどで周辺の堤防や河川敷などの清掃作業を続けている。
・「お浪の生涯」の作成
 平成16年、代表として活動する牧園町の地域おこしグループ「みらいまちづくり霧島伝説浪漫物語」で、霧島連山の大波の池の由来となった民話を物語化した冊子「お浪の生涯」を作成した。同冊子は、学校教材や郷土愛育成に活かしてもらうために町や学校、観光協会などに配布している。
・子どもたちの体験学習
 平成23年に、30年間耕作放棄地だった麓地区の農地1500㎡を自費で買い取り、地元の人達の協力を得ながら2年がかりで農地に再生した。
 平成25年度からは「農育交流会」と題し、小学校の児童が、地元の農家の指導のもとサツマイモの苗植え作業や収穫作業を行う取組や、物産館での販売やレストランでの接客などの体験学習を行う取組を実施している。
 これらの活動が評価され、「牧園町麓地区街づくり促進会」は、平成28年に、高齢者を中心とした「地域貢献活動団体」として鹿児島県知事から表彰を受けている。
・地域おこしの起爆剤として物産館「霧島ふもとの駅」の立ち上げ
 平成26年に麓地区で唯一のスーパーが閉鎖されたことにより、地域の高齢者が買い物に行けない「買い物難民」状態に陥った。同時に、麓地区では若者の転出により人口減少が顕著となり、過疎化が進んでいた。
 そこで、「買い物難民」の救済や地域おこしのために、物産館の設立が必要であると考え、県や市へ設立を要望したが、実現には至らないまま、地元住民からの物産館建設を求める声はさらに強まる一方であった。
 そのような状況を受け、民営で物産館を設立しようと一念発起し、県道沿いにあった自宅を解体、私財を投じて隣接地を買い取り、平成30年に、民間事業として物産館「霧島ふもとの駅」を開業した。
 この活動が認められ、「霧島ふもとの駅」代表者として、(一財)都市農山漁村交流活性化機構の「第17回オーライ!ニッポン大賞」の「ライフスタイル賞」を受賞している。

○今後の抱負や活動など
 子どもたちが農業体験や川遊び体験をできるように、記念樹を植樹できる田園や小川を整備し、霧島を訪れたら必ず足を運んでもらえるような観光名所を作ることで、地域の魅力を発信し、地域、県、日本を元気にする街づくりを目指したい。

農育交流会の様子  

親水公園付近の石坂川清掃活動

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